2025年、飲食店予約サイト大手がサービス開始から20年を迎えた。25年3月期は年間予約人数1.6億人(前期比30%増)、掲載店舗数87万店舗(前期比2%増)、売上高334億円(前期比20%増)となった。売上の5割は予約手数料収入、手数料はランチ:100円/人、ディナーは2倍とのこと。24年から多言語版(英・中等)やWechat(中国SNS)との連携を開始、インバウンド客も取り込んだとのこと。
一方、WEB予約サービス市場はSNS系(Instagram, TikTok, Google等)サイトの機能拡張による参入で競争激化している。
前回コラム「情報から機能へ、付加価値のシフト」で紹介した通り、これまでは情報量(店・料理・評価)の集積が付加価値を高め、サイトの集客力を維持していた。しかし現在の競争の土俵は、追加機能の付加価値による集客である。
例えばInstagramで自分の推す人の推薦店を予約し、自分の味覚に合うなら、さらに推奨店を予約する。動画を通じた味覚の共有機能の訴求である。さらに五感に訴える共有機能は、店内の雰囲気(おもてなし、音楽・装飾)、食材・料理のシナリオ、店主の会話・メッセージ等、これまでの予約サイトのマス評価の情報では訴求できない付加価値となる。
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情報から機能へ、付加価値のシフト②
経営戦略
2025年10月27日
