TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

太陽光発電所マッチングビジネス、入口・出口戦略

コンサルティングファーム大手(当社)は、発電事業者などが売却を検討している太陽光発電所をインターネット上で検索できるサービスを23年3月に開始。全国の太陽光発電設備を売りたい希望をデータベース化し、地図上で表示する。太陽光でつくった電気の売り出し情報を掲載、売り手は登録が無料で、買い手は登録料月10万円で情報を閲覧可能とのこと。

当社は価格交渉は当事者同士に委ね、取引成立時に手数料は受け取らない。追加の有償サービスとして、掲載された発電所の稼働率や立地をもとにその電源の市場価値を助言するとのこと。今後は卒FIT(固定価格買取制度の買取期間20年超)と呼ばれる電源が増え、売却したい需要が増えることも見込まれる。当社として潜在的に500~1000件程度の売却希望を見込む。

当マッチングサービスは買い手は、一旦、売り手の所在地情報を入手すれば十分であろう。あるいは買い手は、当社紹介の上で、未掲載の発電所にアプローチするのも一手である。このような場合、買い手として、当社サービスの長期継続契約は魅力的なのか懸念する。上記の要件からビジネススケールとして数億円であろうか。しかし入口戦略としては十分である。出口戦略もあると考える。当社として売り手の売却前にIoTやその他ソリューションを導入し、付加価値向上後に買い手に紹介、売却後も買い手と契約して長期取引する出口戦略である。

竹本 佳弘