TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

フードテック普及について②

前回のコラムではフードテックの普及に対して言及させて頂いた。今回は日本への市場を拡大させる観点を紹介する。

フードテックの導入が進んでいるシンガポール(以下当国)では、代替肉、培養肉、代替タンパク質などの開発技術にインセンティブの付与を表明している。

国内外からの企業の参加も活発であり、当国にはフードテック技術で食品製造する工場の設置が加速している。

また、フードテックで製造された新規製品を市場に出すための制度や規制も政府主体でタイムリーに進められている。

このことにより、フードテックを使用した新しい製品の販売が他国に比べて早く行えることで、生産から販売までのサイクルを短期間で実行できるようになる。

日本の食品企業も当国のフードテック関連企業に投資をすることで、互いの技術交流を通じて市場の新たな学びや気づきが得られる。

期待できる効果として当国の生産技術の発展により、安価で商品を提供できることや日本の流通技術(生鮮食品や医薬品などを生産・輸送・消費の過程で途切れることなく低温に保つ技術は世界でも圧倒的高さを誇る)を現地で導入する機会ができる。

現状日本では、資金調達の難しさから、新しいスタートアップに投資することが資本のある企業に限られてしまうので、投資したい投資家とのマッチングサイトなど充実させる施策が今後必要となってくる。

 

 

本田 卓也