TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

製造領域における物流コスト削減の打ち手

CVS大手はおにぎりや弁当などの消費期限を従来の19時間から2時間延長。時間が経過してもご飯が硬くなりにくい独自の炊飯技術を開発。店舗に陳列する時間を増やし、店舗配送を1日3回から2回に削減とのこと。製造拠点の体制も見直し、北陸エリアでは工場ごとに製造する商品を集約する。生産ラインの切り替えコストを減らせるほか店舗の発注に応じた商品の仕分け作業などの手間も省けるようになる。一連の取り組みで定温配送の商品の物流費を10%削減を目指すとのこと。
これまでもSCM志向の製造ということで、最適工場製造、賞味期限延長、荷姿変更・統一等の施策を実行してきた。SCMにおいて製造以降の工程は納品条件(商流)が制約となり物流コスト削減は限界がある。今回の事例は製造領域での技術革新によるコスト削減である。このようにSCMに関する施策は調達・製造・販売の部門横断的な活動が肝要であることをあらためて示唆している。

竹本 佳弘