TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

「ZOZOSUIT」の活用法

今年11月22日にスタートトゥデイの新製品「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」の予約が開始された。ZOZOSUITとは、伸縮センサー内蔵の採寸用ボディースーツであり、着用することで、人体のあらゆる箇所の寸法が瞬時に計測でき、そのデータをZOZOTOWNアプリに保存する事ができるという画期的な製品である。スタートトゥデイは、今後蓄積される体型データを商品検索機能やレコメンド機能の充実、ZOZOTOWNのPB展開への活用を行うと公表している。当製品のリリースは、ファッションECにおける課題である「サイズの不安」を解消する一策となり、結果として返品率を下げることに繋がると考えられる。体型に関するデータは他アパレルブランドにとって、商品開発において喉から手が出るほど欲しいデータであると推察できる。そのため、Tポイントを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ (CCC)の会員購買データ販売と同様、スタートトゥデイも外部アパレルブランドへ体型データの販売を開始するのではないかと推測する。このような顧客の囲い込みを可能にするZOZOSUITは競合にとって脅威となりうる。しかしながら、無店舗販売で勝ち残っていくためには、実際に着てみて似合っているかどうかも重要である。そのため、当製品以外に、VRを活用した仮想着用サービスなどもあればレコメンドの幅もさらに広がるのではないだろうか。