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COVID-19による事業構造改革の着眼点の変化

COVID-19の影響により、企業は、これまでとは異なる着眼点で事業構造改革を実行することを迫られている。これまでは事業ポートフォリオの見直し(不採算事業からの撤退と新規・周辺事業への投資)と、企業活動機能の組み替え(例:開発・製造機能に特化、他機能はアウトソーシング)を中心に事業構造改革を実行してきた。しかし、今回は人やモノの移動制限により、1)在宅勤務に適合した業務プロセス改善(更なる業務のロボット化とアウトソーシング)や、2)グローバルサプライチェーンにおける調達改革(サプライヤーと物流網の変更、在庫拠点の再配置)の必要が高まっている。1)については、今回、多くの企業が紙やエクセル中心の業務とIT環境における改善点を顕在化させたと考えられる。2)については、調達品の仕様により急なサプライヤー変更は困難であるが、グローバルで在庫保管する拠点は早々に見直すことが可能と考えられる。

竹本 佳弘