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中古品マーケット(リコマース市場)の成長要因

米国中古品マーケット(リコマース市場)が成長している。米中古品のネット取引大手の発表によると、2019年に280億ドルだった中古品マーケットが、24年に640億ドルになるとのことだ。日本においても、複数のアプリを通じてP2P市場が成長しているのも潮流の一つである。
一方、米国アパレルSPA大手は店頭で中古品をリコマース企業に送付できるキットを配布。送付した顧客は現金またはギフトカードを入手できる。新品を提供する企業もSGDs等への取り組みもあり、中古品の取扱いに配慮しているとのことだ。
リコマース市場において、ブランド X 定番品であれば、同一商品が何度もリコマースされる可能性がある。この可能性を前提に新品の購入時点で、(自動車の)リース購入のように、売却時期(リコマース時期)を予約するのはどうだろうか。また中古品購入者もその予約時に、買い取り予約をするのである。
これにより新品購入時にリコマースのデマンド・サプライチェーンが創出され、新品購入者が、ときには中古品購入者となる相互依存型のリコマース市場の持続的成長が期待されるのである。

竹本 佳弘