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ライドシェアからドライバーシェアへ

コロナ禍で自宅待機中のタクシードライバーを物流業界においてワークシェアする取組が始まっている。食品物流企業がタクシー会社と提携し、タクシードライバーをトラックドライバーに暫定的に融通するものだ。大型トラックの有資格者のタクシードライバー数は不明であるが、物流業界のドライバー不足の一助となる模様である。トラックドライバーは慢性的に不足しており、2027年には24万人のドライバーが不足するとの民間予想もある。これまでドライバー不足が物流コスト上昇の一因となっていた。しかしながら、このワークシェアの施策が展開すると物流業界のドライバー不足は少しは緩和されるであろう。このワークシェアをダイナミックな仕組みに展開してはどうだろうか。鉄道を含む輸送ドライバーを業界団体が提携し、横断的に人材をプールして割当てるのである。これにより、局地的なドライバー不足を解消する一方、ドライバーはすき間時間を使用して効率的にヒト、モノを運搬するのである。

竹本 佳弘