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これからのオンライン服薬指導 ~調剤医薬品、CVSで受け取り~

6月末、調剤薬局大手はCVS大手と連携し、CVS店頭に置いたボックスで医薬品を患者に渡す実証実験を実施すると発表。患者は当薬局にオンラインか対面で服薬指導を受け、指定ボックスに届いた医薬品を予約番号を使って受け取る。対面でのやり取りが少ない一方、24時間、医薬品を受け取ることが可能。医薬品は当薬局従業員がボックスに運ぶとのことだ。
早期にオンライン服薬指導からCVS受け取り、あるいは宅配が、ニューノーマルとなることを切望する。
しかしながら、その上流のオンライン診療の現状はどうだろうか。6/18、政府はオンライン診療に関する規制緩和を閣議決定しているが、かかりつけ医が原則、且つオンラインの設備投資に対して対面診療より半額程度の医療報酬。このため、オンライン診療の登録医療機関は15%程度にとどまるとのことだ。また、現時点では処方箋の電子化にも医師の登録が必要であり、登録者は5%にとどまってる。
高額であるも、活況な中国のオンライン診療とは異なる様相である。
このような中で、医薬品の受け取りをより簡便にするためには、さらなる規制緩和に加えて、情報インフラの整備が必要である。
オンライン診療から処方箋が調剤薬局にデータ連携され、オンライン服薬指導中に医薬品在庫拠点に出荷指示データが連携される。患者はスマホからCVS受け取り、あるいは宅配を選択できる。このようなデータの一気通貫により医療機関、患者双方の利便性が向上し、オンライン診療、服薬指導が加速すると考える。

竹本 佳弘