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物流業界の運賃トレンド

国交省の7月度トラック輸送状況によると、一般貨物輸送は前年同月比102.4%増の577百万トン、宅配便取り扱い個数は、同109.1%増の38,505万個であった。ネット通販の活況などで物量は増加傾向にある。しかし物流現場では運賃低下によりドライバーが不足、モノが運べない「物流危機」が顕在化している。このよう中でヤマトなど大手物流会社は値上げ交渉で運賃是正を目指している。アマゾンがヤマトと値上げで合意したことが示唆する通り、アマゾンといえど大手物流会社のサービスレベルと物流網が必要と判断した形だ。また国交省も積込荷役や待機時間などを料金として規定し運賃是正を後押しする。価格交渉権は物流会社に移行しており、荷主は単価叩きではなくSCM全体最適を構築していく必要がある。