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タクシーによる飲食品配送の全面解禁

国交省が10月からのタクシーによる飲食品配送の全面解禁を発表した。コロナ禍において、4月に飲食品配送を特例許可したところ、利用が好調だったため、当初期限の9月末を当面延期する。6/12付コラムで紹介したが5/1時点で特例許可の事業者数は900社のところ、9月初では1740社と、倍近い企業が飲食品配送の特例許可を受けたことになる。
タクシーの飲食品配送は外出自粛で利用が減少したタクシー業界の支援と、巣ごもり消費で需要が増えた食品宅配の運送便確保を狙い、4月から特例が開始された。引き続き、トランク積載品は飲食品に限定されるとのことだ。
今回の特例措置はタクシーの空車時間の有効活用であるが、積載品限定を前提とした場合、追加機能をつけて、車両の稼働率向上を狙うのはどうだろうか。飲食品配送中に、お客様を乗車させるのである。日本でも浸透しつつある配車アプリを活用して、タクシー利用者は目的地付近を走行予定のタクシーを選択して、積載品と相乗りする。タクシー企業は当然、乗車料に割引を付け、利用者もメリットを享受するのである。

竹本 佳弘